私の通った心療内科は小さな病院で、しかも予約制のせいか他の患者さんとほとんど顔を合わせることがありません。
診察時間は一人15分間。でも初診の時だけ倍の時間を使って問診し、治療方針を決めるということでした。
病室に入ると、白衣を着た女性の先生がにこやかに迎えてくれ、ひとまず安心。今どんな症状があるか、いつから始まったか、持病はあるかなど、どんな診療科でも聞かれる質問に答えたあと、そのような症状が出はじめた頃に、なにか生活の変化やストレスに思うことはありましたか?との問いに、しばらく考えこんでしまいました。恐らく、原因はひとつではなかったからです。
ひとつひとつはきっと誰しも経験することで、それを他人である医師に洗いざらい話すと大げさだと思われてしまうかも、と考えましたが、話していくうちに自分の中にある「心の糸のもつれ」が自覚でき、少しずつですが気持ちがほぐれていくのがわかりました。
ひとしきり思い当たることを話し終わると、カルテに経緯を記しながら黙って話に耳を傾けていた先生は、「それは疲れちゃったね。少し休もうか」と、気分が楽になる薬を弱いものから様子をみながら使っていきましょう、と処方箋を渡してくれました。
最初の薬は少量の「リーゼ」という薬と漢方薬。2週間様子をみましたが、肩こりや睡眠不足はまだ解消されず、薬は「メイラックス」「ワイパックス」「レキソタン」など、何度か変わっていきました。
通院はしばらく月に2回。最近の様子をあわただしく話し、とくに気になることだけ早口で質問して答えてもらうと、もう持ち時間が終わってしまいます。
また、精神を扱う病院では心理テストやカウンセリングを頻繁に行うものだというイメージがあり、たずねてみましたが、そのクリニックではほとんど扱わないということで、ほとんど近況報告と投薬で2年ほど、有給休暇をギリギリまで使いながら仕事を続けていましたが、症状は一進一退といったところで、風邪が完治するようにスッキリとはしませんでした。