「鬱」という漢字には「気分がふさぐ」の他に「草木がいっぱい繁っている」という意味があります。足もとは道が見えなくなってしまうほど繁り、視界は枝葉で遮られ、抜け出すために策を考えたり動いたりすることにも疲れ、悩みの繁みに覆われ暗闇で八方塞がりになった状態…それが「うつ病」の心。

心の病気の中では昔からよく知られている病気で、国際調査によると、世界の人口の約5%あまりがうつを発症しているといわれています。
厚生労働省の報告では、国民の約15人に1人が一度は経験するといわれており、さらに別調査では6人に1人は発病するという結果が出ているそうです。若者から年配者までどの年代でも有り得るそうですが、中年以降からの発症率が高いとのこと。
また、男性より女性の方が罹患率が高く、統計計算では、少なくとも10人に1人以上は、一生のうちで一度はうつ病になるともいわれています。
これだけ患者数が多く、情報も豊富な病気であるにも関わらず、残念なことに日本では未だにいくつもの誤解があるように思えます。
誰でもなる可能性がある病気であることから、うつ病はよく「心の風邪」と言われることが多いのですが、この表現を「放っておいても簡単に治る」とか「気の持ちようで何とかなる」と誤解している方がかなり多いようです。第三者だけでなく、患者さんやそのご家族でさえ解釈を間違え、受診とはいっても治療をせず、症状を悪化させてしまったケースは実際、少なくありません。
うつ病は、自分ひとりの努力だけでは治癒できません。
でも、専門家を受診して診断してもらい、適切な治療を受ければ治すことができる、ともいわれているそうです。
うつに気づくのが早いほど、必ず回復は早いそうです。
身近な人や自分に、下記のような状態が急に増え、それが2週間以上続いていたら、休暇を取り、できれば専門家の診察を受けてみることをおすすめします。