うつを起こす原因とされる物質セロトニンやストレスホルモンの分泌不全は、うつの症状以外にも体の不具合を招くことがわかっています。
セロトニンが不足すると体温を調節する機能が弱まり、基礎代謝量の低下が起こります。代謝が落ちると脂肪が蓄積されやすくなります。また、腹筋や背筋などに働きかける力が弱まるので正しい姿勢を保っていられず、結果的に疲労が溜まってしまいます。さらにセロトニン不足は片頭痛を引き起こすとも考えられています。
ストレスホルモンが増えると、免疫力が衰えるので感染症などの病気になりやすくなります。また、血糖値に作用するインスリンの力を弱めてしまうため、高血糖を起こしやすくなり、糖尿病を誘発する原因になりかねません。心拍数増加や心臓収縮力上昇などによって心臓に負担をかけることで、狭心症や心筋梗塞のリスクが高まってしまいます。さらに、血中コレステロール値も上がり、動脈硬化の心配も出てきます。脳の血管に影響が及ぶと脳梗塞を起こす可能性も高くなります。
生活習慣はうつの症状で変化し、乱れがちになります。喫煙量や飲酒量が増え、手間なく食べられるファストフードや普段は節制するスイーツなどの高カロリー、高脂肪の食事に偏りやすくなり、あまり動かなくなるので運動不足になります。
これらの変化は、うつによる内分泌の変化からくる病気をさらに悪化させ、うつを患うと同時に他の病気まで抱え込んでしまうことにつながってしまいます。