心の異変を感じるより先に体に不調を抱えてしまうタイプの「仮面うつ病」にかかると、本人も周囲も、うつが原因とは気づかず、何はともあれ内科を受診してしまいがちです。
みなさんもよくご存知だと思いますが、内科の診察では、どこの調子が悪いかを問診表に書いたり、医師が直接質問して症状をつかみます。そして呼吸検査、瞳孔に光を当てたり粘膜の腫れがないか調べ、貧血や肝臓機能検査が行われます。女性の場合はホルモン代謝の異常を疑い、女性ホルモン量の検査が行われることもあります。これらはいずれも採血して検査されます。
検査結果はほとんどの場合異常なし。心の抵抗力が低下すると体の抵抗力も落ちるのか、喉の赤みや微熱程度の軽い風邪の症状が見られることは珍しくなく、感冒薬や痛み止めが処方されることが多いようです。もちろん、これらの薬はうつに効果があるものではありません。
おもな症状が痛みに集約しているケースもあります。頭痛、慢性的な肩こり、腰痛、ふしぶしの痛みは、一見すると骨や筋肉に問題があるように思え、その場合はまず整形外科で相談します。
整形外科では、医師が関節の動きをチェックし、レントゲン検査で骨折や筋の損傷や異常がないか調べます。
多くの骨とそれを支える筋、細かく走った神経が作用しあって、わたしたちは直立してさまざまな動きをこなすことができています。作りが複雑なだけに、レントゲンなどで異常がなくても痛みや違和感を強く感じる場合、「理学療法」を定期的に施す方法がとられます。
首の筋を物理的に牽引する、患部を暖める、トレーナーのもとで足や背中の筋力トレーニングを行うなど、物理的な刺激を与えて不調を改善する療法です。気長に続けると確かに症状は軽くなり、気分はよくなるので、体に受けているストレスを軽くする効果はあるようです。
昔、大家族が多かった時代は、家族が代々でお世話になる「ホームドクター」がいました。今でも、ちょっとした不調でも気軽に通える内科や整形外科医院は「町のお医者さん」としてわたしたちにとって何かと頼れる存在。
地域住民の健康をきちんと考えている良心的な医師ならば、現代社会で増え続ける心の病についても勉強し、正しい知識を備えているはずです。最近は、たとえ科目が違っていても、必要に応じ医療関連ネットワークを通じて適切なところを紹介してくれるシステムが普及しつつあるそうです。
信頼できるホームドクターを近所に見つけておくと、何かと安心でしょう。